徒然ゆるらかレポート

学生。疑問に思ったこと・興味のあることをレポートします。

東洋医学の躍進

こんにちは。ふさねこです。

現在、世界では西洋医学が主流ですが、近年、東洋医学が評価されつつあるようです。東洋医学というと、日本では漢方医学鍼灸医学などがあります。

2018年6月にWHO(世界保健機関)が定める「国際疾病分類」が約30年ぶりに改訂され、第11回改訂版(ICD-11)が公表されました。


この「国際疾病分類」とは何でしょうか?
厚生労働省のホームページに記載されています。


【国際疾病分類(ICD)とは】

世界保健機関World Health Organization, WHO)が作成する国際的に統一した基準で定められた死因及び疾病の分類。
・ 我が国では、統計法に基づく統計基準として「疾病、傷害及び死因の統計分類」を告示し、公的統計(人口動態統計等)において適用している。また、医学的分類として医療機関における診療録の管理等においても広く活用されている。
・ 正式名称は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)。

(厚生労働省ホームページより引用)



この改訂で、第26章に伝統医学として日本の漢方をはじめとする東洋医学が追加されました。医療統計が西洋医学に偏っており、東洋医学の統計が不足している「情報格差」を埋めることが目的のようです。また、西洋医学が細分化する中で、全体を捉える東洋医学が必要となっているようです。

とはいえ、まだ東洋医学の効果・安全性が認められたというわけではないそうです。実際、漢方臨床には公的なデータが少ないことが問題視されてきたそうです。
これからの課題は、漢方の効果・安全性の根拠を確立することであるとのことです。


今現在は、英語版が公表されているので、訳してみました。公式の日本語訳はまだ発表されていないのか見つけられず自分が訳しましたので、公式のものとは訳が異なる場合がありますが、ご了承ください。





<第26章 補足章 伝統医学事情-モジュール1>

解説
この補足章は、任意利用のための下位分類です。この章は、死亡率の報告のために用いることを目的とたものではありません。分類項目は、常にICDの1〜24章からのカテゴリーも含むべきです。

この補足章は、古代中国医学を起源とし、中国、日本、韓国や世界中のその他の場所で一般的に使用されている体の不調や様式に言及しています。この一覧は、中国・日本・韓国の分類の調和した伝統医学の条件の組み合わせを表しています。伝統医学の条件の広範囲な一覧については、国際伝統医学分類(ICTM)を参照してください。




定義:
伝統医学における体の不調である、体の不調(TM1)[1]は、関連症状、すなわち単一もしくは一つのまとまった特定の徴候・症状・所見を示す、あらゆる身体器官における機能障害の組み合わせに言及しています。各不調(TM1)は、その総体症状・病因・経過・転帰または治療への反応によって定義することができます。



 1.総体症状:舌診などの望診、病歴検診などの問診、聴覚検査、嗅覚検査、脈拍検査などの触診、腹部検査やその他の方法などを含む伝統的な医学的診断法による徴候、症状、または独自の所見。

 2.TM病因:環境要因(TMの翻訳では外部収縮として歴史的に知られている)、感情的な要因(TMの翻訳では7つの感情として歴史的に知られている、またはその他の病理学的要因、経過、結果など。

 3.経過および転帰:時間の経過に伴う体の不調(TM1)発症の独自の経路。

 4.治療への反応:伝統的な医学的介入に対する既知の反応。体の不調(TM1)を定義する際には、症候学と病因論が必要です。経過と転帰、治療反応は任意です。



伝統医学における不調、不調(TM1)は、すべての所見を含む、所与の時点における患者の完全な臨床症状を指す。所見には、とりわけ症状や患者の体質などが含まれます。


1. 症状(上記のとおり)。
2. 体質:構造的および機能的特性、気質、環境変化への適応能力、またはさまざまな健康状態への感受性など、個人の特性。これは比較的安定しており、ある程度獲得されると同時にある程度遺伝的に決定される。


[1]: 'TM1'は、伝統医学の条件 - モジュールIを意味します。(TM1)の名称は、従来の伝統医学の概念と明確に区別できるように、すべての伝統医学診断区分に対してこの章全体を通して使用されます。



様々な観点から体を診断できるようなり、新たな発見による医療の発展があるかもしれないですね。個人的には、そう願っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。