【徒然ゆるらか日記】"お客様は神様"ではなかった
こんにちは。ふさねこです。
他愛ないことを書くこの日記ですが、今日は、「お客様は神様」ではないという話をしたいと思います。
最近、客の迷惑行為がSNSなどを通して広く知られるようになってきたように思いますし、それに対する世間の目も厳しくなっているように感じます。
クレーマーなどの迷惑客のよく言うフレーズには、「お客様は神様」がありますね。
「お客様は神様なんだから、こうしろああしろ。」
定番のフレーズですね。
店にとって迷惑極まりないと思います。もちろん、他の客にとってもですが。
客が悪いはずの場合にも、この一言で店員に我慢を強いるのは理不尽に思えますよね。
自分のことを神様と言う客も随分と尊大ですし。
"お客様は神様"の考え方は、浪曲師・演歌歌手の三波春夫さんがインタビューで心構えを語ったことが始まりだそうです。
三波春夫さんのオフィシャルサイトでこの話が紹介されています。
三波春夫さんが演者として客を喜ばせることを絶対条件としていらしたからこそ、客を絶対者とし、雑念を払いまっさらな心で舞台に立つ心構えでいたそうです。
また、クレーマーの格好の言い訳になるのは真意と異なるとし、ここで言う「お客様」は、聴衆・観客のことであるとも書かれているのです。
「お客様は神様です」の言葉だけが独り歩きしてしまった形ですね。
そもそも、この"お客様は神様"という言葉の"お客様"は、接客における客を意味していないということですね。
つまり、そもそも接客業においては、"お客様は神様"ではなかったのです。
店員の接客態度が悪くても問題ないと言いたいのではありません。もちろん、「おもてなし」精神を否定するつもりもありません。客がサービスに対する対価を支払っている以上、それに相当する最低限のサービスは提供すべきです。
一方、店員が自発的にお客様を神様だと思って接客をすることを否定したいわけでもありません。それは、個々の店・店員の自由です。対価以上の手厚いサービスを提供することも店の方針の自由です。ただ、客が店にそれを強要すべきでないと言いたいのです。
まとめると、自分が主張したいことは、
「客と店が互いに尊重・配慮・協力して快適・円滑なサービスの提供を実現していくことが望ましい」
ということです。
三波春夫さん自身、この言葉が流行した背景に、人々の人間尊重の気持ちが薄れていることがあるのではないかと述べてもいます。
偉そうなことを語りましたが、自分の他人を尊重する心を見直そうと思った今日この頃でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。